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Sunday, February 23, 2020

経営再生物語(280)人材育成について(4)A社の事例(2)|ブログ・川﨑 依邦|物流ウィークリー - 物流ウィークリー

 ・頑張れC君

 D社は社員数70人の印刷工場である。この工場で、私は小集団活動の研修を行っていた。

 C君は22歳。一見してボーッとしたタイプで、動作がにぶく、学生のとき勉強ができないので苦労したという。職場でも「アイツはちょっと頭たりんわ」とバカにされていた。それが小集団活動のチームリーダーとして立派にこなして、年間の最優秀を獲得した。

 その理由は、どこにあるか。それはC君のサークルにいるE君という先輩の存在が大きい。

 E君は「ノロマ」といわれていたC君の可能性を信じた。それで小集団活動のテーマをC君の動作を早くすることにおいて、〝頑張れC君〟と名付けてスタートした。

 私は当初、一個人を対象としたテーマはふさわしくないとアドバイスしたが、〝頑張れC君〟でいくとなった。「C君がにぶいのは、職場の同僚は、みんな知っている。だからわれわれのサークルはC君に願いをかけようではないか」とE君は説いた。

 リーダーとなったC君は、本当に頑張った。動作を早くしようと努力を続けた。成果が出た。C君のやる気が目に見えて表れてきた。小集団活動発表会では、きちっとした発表で、文句なしに最優秀に輝いた。

 以上の2つの事例で何を感じるべきであろうか。それは一人ひとりの自発性を引き出すことの大切さだ。自発性を引き出すには何がいるか。それは、他人の存在だ。

 B君がドライバーとして一本立ちできたのも、家族と職場の同僚がいたからだ。家族を幸せにしたいというB君の思いとB君に頑張ってほしいという家族の願いが、B君の自発性を引き出したのだ。そして缶コーヒーの事例にみられる職場での心の通い合いが支えとなった。

 C君も、E君の心からなる願いがなければ、目ざめなかったと思われる。他人の存在は大きい。人が成長するのも、自分1人の力ではない。周囲の期待に育くまれて成長するのだ。従って人材育成の基本は人間的成長への思いの深さである。            (つづく)

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