東京都内の地下鉄駅構内で硫酸とみられる液体をかけられ、男性会社員(22)が重傷を負った事件。沖縄県内で傷害の疑いで逮捕された容疑者(25)=静岡市=と被害男性は琉球大学の同じサークルに所属していたことも判明した。大学時代の知人らは驚きつつ「静かで、いつも1人でいた」と大学時代の容疑者の様子を語った。
琉大出身で容疑者を知る男性は「明るいタイプではなく、話すのはあまり得意ではない方だった。こちらから話し掛けない限り話さなかった」と振り返る。
指名手配されたというニュースを27日に知った際、男性は容疑者の周辺でトラブルなどは聞いたことはないとしつつ、「何を考えているのかよく分からない雰囲気があったので、驚きは少なかった」。男性によると、大学2~3年の頃から大学には来なくなった。
容疑者を知る農学部の卒業生は「食堂や授業でも、いつも1人で座っていた」と語る。「ニュースを見て、知っている人だったので驚き、ショックを受けた」と話した。
関係者によると、医療関係の仕事をしていたという容疑者の両親は、いずれもここ10年ほどの間に病死。きょうだいのいない容疑者はその後、地元の静岡市葵区の一軒家で1人暮らしをしていた。
28日午後4時20分ごろ、大勢の報道陣が那覇署に詰め掛ける中、容疑者は捜査車両に乗せられ那覇空港に向かった。白いマスクに、黒っぽいぴったりとした長袖の上着。手には包帯が巻かれていた。
警察官の指示に従い、署からうつむきがちに出た直後、報道陣に気付き一瞬、視線を投げ掛けたが、すぐに下を向き、後部座席に乗り込んだ。
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