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Thursday, November 4, 2021

海なし県へ海の香りを 新座の小学校、大分の漁師と結び授業 - 東京新聞

大分県臼杵市の漁師さんから送られたタチウオに触ってみる児童ら=新座市片山小学校で

大分県臼杵市の漁師さんから送られたタチウオに触ってみる児童ら=新座市片山小学校で

 新座市片山小学校で四日、五年生三学級の児童約九十人が千キロ離れた大分県臼杵市の漁師さんとオンラインで交流し、地球環境と漁業の関係などを学んだ。

 大分県漁協女性部の漁師広戸とよ子さん、佐々木ミサエさんの二人と画面を通じて交流した。児童たちは二人が漁業を始めたきっかけや、夏は午前二時半、冬は同四時に起きる仕事の大変さとやりがいなどを聞き、大分から送られてきたタチウオやフグに実際に触って歓声を上げた。

 臼杵市はタチウオ漁で有名だが、海水温の上昇でフグが大量発生してタチウオや漁具がかじられ、漁獲量が全盛時の三分の一に減っているという。

 また、漁師が森に木を植える活動をしていることを聞き、豊かな森から流れ出た栄養を川が運び、海のプランクトンが増え、魚も増える自然の循環を学んだ。「海のない埼玉県で、海を守るためにできることは」と問われた児童たちは「川をきれいにする」「ごみを捨てない」「山を大事にする」と口々に答えていた。

 自分の考えを言葉にして表現する学習活動の一環。コロナ禍で地域の人との交流が難しいため、インターネットを利用することに。広戸さんらは同校教員の知人に紹介されたという。

 学年主任の山崎哲也教諭(36)は「教科書では分からないことを学ぶことができた。ごみを捨てないことが海を守ることになる環境学習もできた」と話していた。(中里宏)

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