ピーチ・アビエーション(APJ/MM)は2月15日、東京農業大学の学生と共同開発した香り付きステッカー「フレッカー」を発表した。女満別空港周辺にある北海道オホーツクキャンパスの学生が携わったもので、オホーツクの香りをイメージした。ピーチが大学生と商品を共同開発したのは初めて。
—記事の概要—
・フレグランスとステッカー
・コロナで入学直後の孤独「つらかった」
・21年から連携
フレグランスとステッカー
発表した「フレッカー」は、「フレグランス」と「ステッカー」を掛け合わせて学生たちが考えた造語。自然資源経営学科3年の大野萌さんと食香粧化学科3年のソレンティノ百合恵さんを中心に、農大側8人、ピーチ側3人の計11人が関わり、「香りを届けるProject」として2022年3月から約1年かけて開発した。
オホーツクに自生するハマナスとコケモモをイメージした香りで、コケモモの花言葉「くじけない心」にかけ、新生活を始める人を応援する願いを込めた。デザインには「夢・楽・挑」といった前向きな気持ちになれる漢字が隠されている。
価格は1枚1000円。ピーチのオンラインショップで15日から、機内販売では3月1日から販売する。
コロナで入学直後の孤独「つらかった」
網走のオホーツクキャンパスに通う学生の多くが一人暮らしで、大野さんとソレンティノさんも地元を離れている。現在の3年生は2020年4月に入学したものの、コロナでキャンパスに行くこともできず、大野さんは「友だちができない孤独が精神的につらかったです」と打ち明けた。
ピーチと共同開発するにあたり、「新生活を始める人が、私たちのような経験をして欲しくない」(大野さん)と、オホーツクの特徴を香りで表現する中で「くじけない心を持って頑張ってほしい」「ひとりじゃないよ」といったメッセージを込めることにした。
ソレンティノさんは、香りを150回以上試作したという。「試作していく中で、ターゲットが20代なのに、途中で中高年向けの香りになっていました。毎日接しているとわからなくなり、他の人に指摘されました」と笑い、半年ほどの試作の中で軌道修正していったそうだ。
21年から連携
ピーチと農大は、包括連携協定を2年前の2021年7月30日に締結。農大は世田谷区と神奈川県厚木市、北海道網走市にキャンパスを持ち、協定締結と同時に網走のオホーツクキャンパスで学ぶ学生ならではの視点を農業・食・観光の分野で取り入れた共同開発などを進めてきた。
15日の発表会は世田谷キャンパスにある「食と農」の博物館で開かれ、農大の江口文陽学長も出席。学生たちの創意工夫を見て「実学の精神を体現している」と、同校の教育理念である「実学主義」に基づいた成果を喜んでいた。すでに春休みにあたる期間に入っているが、世田谷と厚木のキャンパスに通う学生も多く集まり、活気にあふれていた。
ピーチは3月25日までの冬ダイヤ期間中、関西-女満別線と成田-女満別線を運航している。
関連リンク
ピーチ・アビエーション
東京農大と21年から連携
・ピーチ、東京農大と連携協定 オホーツクで学ぶ学生と共同開発(21年7月30日)
女満別就航
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