全日本プロレスの“顔”的存在で、一時は社長も務めた秋山準が、7月1日付でDDTにレンタル移籍して4カ月が経った。
秋山は、専修大学レスリング部の主将として活躍後、総帥・ジャイアント馬場直々のスカウトで全日本プロレスに入団。新人時代から馬場に英才教育をほどこされた最後の愛弟子であり、全日本やプロレスリング・ノアのトップで活躍した、“王道最後の継承者”だ。
そんな生粋の“メジャー”である秋山が、かつては小さなインディー団体であったDDTに移籍したニュースは、マット界に驚きを与えたが、それが実現したのはDDTの高木三四郎社長たっての希望からだった。
DDTがさらに大きくなるためには、選手のレベルアップが必要不可欠。そのために、秋山の持つ保守本流の王道プロレスを吸収したい、ということだった。
これを受け、51歳の秋山は「この歳になって、まだ必要としてくれるところがあるということで正直うれしい」と快諾。全日本プロレス福田剛紀社長の了承を取り付け、契約期間中の「レンタル移籍」が実現した。
それから早4カ月。秋山は、11.3大田区総合体育館で行われるビッグマッチで、DDTの若きエース竹下幸之介との一騎打ちが決定。
DDT移籍後、秋山は何を考え、竹下とどんな試合をやろうとしているのか。大一番を控えた秋山がインタビューにこたえてくれた。
自分たちで撤収するのを見て「ここにきて、良かったな」
――7月1日付で、全日本プロレスからDDTプロレスリングにレンタル移籍して早4カ月が経ちましたけど、率直な感想はいかがですか?
秋山 早かったですね。歳のせいか(笑)。でも、充実感がありますよ。全日本の時は、もう割合としては「選手」というより「コーチ」になっていたのが、DDTではコーチもやってますけど、試合もガッチリ組まれてるんで、動ける体にもなってきたし。
――DDTに来てみて、何かあらためて驚きはありましたか?
秋山 それはありますよ。やっぱり、全日本とはいろんなことが違いますし。「これはどうなのかな?」と思うところもあれば、「すごいな」と思うこともあるし。でも、プラスの部分での驚きのほうが多いです。
――具体的には、どんなことが挙げられますか?
秋山 例えば、全日本やノアでは、僕らが会場入りしたら、すでにリング屋さんがリングを作っていてくれるのが当たり前でしたけど、DDTはリング作りも選手がやってるんですよね。そして試合が終われば、自分たちで撤収もする。それに対して泣き言ひとつ言わずに一生懸命やっている姿には感心させられたし。そういう、彼らのプロレスに対するひたむきな姿っていうのが、僕を初心にかえらせたというか。みんな明るく前向きで、本当にプロレスが好きな人間ばかりなんで、「ここにきて、良かったな」と思いましたね。
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November 02, 2020 at 09:02AM
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「君には修羅場が必要だ!」 秋山準がDDTの若きエース竹下幸之介に説く“面倒くさい人間”のススメ(堀江ガンツ) - Number Web - ナンバー
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