「観客を驚かせる選手に」
「ワールドカップが目標」
小松市の少年サッカーチームに所属した小学六年の疋田将(しょう)君(12)=同市苗代小=と、大野琥翔(こう)君(12)=白山市北陽小=が四月、日本サッカー協会(JFA)が運営する選手育成機関「JFAアカデミー福島」(福島県広野町)に入校する。プロ選手になる夢を追って故郷を旅立ち、福島で始める新生活に胸をふくらませている。 (井上京佳)アカデミー福島は二〇〇六年、世界で活躍する選手を育成するために開校。広野町の北隣にある楢葉町のJヴィレッジスタジアムに隣接する寮で生活する。平日は地元の公立中学に通い、放課後は英会話などフィールド内外で必要な知識や能力を養う。在学中にU−17日本代表に選ばれる選手や、卒業生にはJリーグなどで活躍する選手もいる。
疋田君は小学三年の時に「苗代スポーツ少年団サッカークラブ」で、大野君は小学一年の時に「符津スポーツ少年団サッカー部」で、本格的にサッカーを始めた。疋田君はMFで攻めの姿勢と相手をかわすドリブルが得意。大野君は冷静さが持ち味のDFでシュートを打つ積極性も持つ。
二人ともプロ選手を目指し、アカデミー福島を受験。全国から挑戦した選手の中から入校する十九人に選ばれた。小松市のチームからの入校は初めてという。
疋田君は「自立できてプロになれる一番の近道だと思った」、大野君は「練習場は芝のピッチで、スタッフも多くて環境がすごくいい」と話す。
アカデミー福島は、一一年三月の東日本大震災、東京電力福島第一原発事故の影響で、静岡県御殿場市に一時移転した。昨年の入学生まで中高一貫の六年制だったが、今年四月から男子は中学三年制になり、十年ぶりに中学一年男子が福島の拠点に入校する。二四年には女子も福島に戻る。
福島で再出発する一期生になる二人。疋田君は「レギュラーを取り、試合で活躍したい。ドリブルで観客を驚かせる選手になりたい」と夢を語る。大野君は「全国から集まる同世代の選手と競い合って頑張りたい。日本代表でワールドカップに出るのが目標」と意気込む。
大野君の父真明さん(35)は「五年生から目標が高くなり、練習する姿が変わってきた」と成長を見守る。疋田君の母里美さん(36)は「さみしいけれど、琥翔君の存在が心強い」、父慶さん(36)は「夢に向かって頑張ってほしい」と踏み出す一歩を応援する。
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