大阪府の吉村洋文知事が29日、大阪府庁で会見。大阪府の新型コロナウイルスの感染状況に関して、「第4波に入った」と認識を示した。大阪府では28日、新規感染者が323人に達し、東京を10人上回った。
吉村知事は「今週の感染状況を見る必要があると思う」と前置きした上で、「私自身は第4波に入ったと認識している。感染拡大の速度を見ても、おそらく今週また増えてくるのではないかと思っている。ヤマになる可能性は十分に高い。ここをできるだけ大きなヤマにしないことが重要」とした。
人の往来の激しい時期で感染リスクも高いとし、20、30代の感染が60%を占める状況の中、吉村知事は「国に対し、蔓延防止等重点措置の要請をしたいと思う。方針を2、3日中に正式決定したい」と明かした。コロナ対策本部会議を数日中に開き、今週中には国に要請したいとした。
また、立憲民主党の枝野幸男代表が28日に「時期尚早のタイミングで緊急事態宣言の解除を求めたことが事態の悪化を招いた」「緊急事態宣言の発出が必要な状況にある」と発言したことについてコメントした。
吉村知事は「枝野さんのおっしゃってることはコロナを政治利用している場合が多い。あまり取り上げる必要もないと思っている」と不快感を示し、「報道では大阪と宮城を挙げているが、感染の状況を見たら、沖縄や兵庫も厳しい。全国にほかにも厳しいところがある中で、あえて大阪と宮城。よくあるパターンだが、立憲民主党はコロナをうまく政治利用して、批判の材料にしている」と続けた。
そして、「客観的に分析しても、ここ数日で感染が急激に増えている。いつ感染したのかというと、3月の中旬ぐらい。15日以降。仮に3月7日に(緊急事態宣言を)解除しても同じ問題が生じていると思う。いまの人が多く動く時期は感染可能性が高いと申しあげているが、批判にはまって増えている状況だが、それに対してどう対応していくかが重要」と思いを明かした。
さらに、「緊急事態宣言は入り口と出口が難しい。解除すれば必ず(感染者数増という)この問題にぶち当たっていく。どこで熱を発するか、このウイルスはわからない中で、緊急事態宣言をダラダラ続けていけば、日々の収入で生活されている方は大きな犠牲をはらう。そこは基準を立てて対応していく。感染対策を取りながら、(感染者が)グッと増えてくれば抑えていく。ワクチンが広がるまではそれをせざるを得ない」とした。
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