東京の新型コロナウイルス感染者は31日、4058人となり、初めて4000人台に突入した。爆発的な感染拡大の一因となっているのは、若者層の感染拡大だ。20代と30代は感染者の6割近くを占めるが、都は若者らに外出自粛を呼び掛けるための有効な対策を見い出せていないのが現状だ。(デジタル編集部)
東京の31日の感染者をみると、4058人のうち、20代が1484人、30代が887人の計2371人。全体の58%を占める。若者の感染者数が増えることで、感染は家庭や職場でも広がっている。4連休明けの26日には78人だった重症者はこの日は95人まで増え、専門家からは「医療逼迫は始まっている」と懸念が出ている。
30日に開かれた小池百合子知事の定例記者会見では、記者がこう質問した。「20代、30代の感染者が多い中で、(外出などの)自粛を促す方策はどういったことが有効だと考えるのか。もうワクチンが行き渡るまで打つ手なしなのか」
これに対し、小池氏は20代、30代の感染者にも味覚が戻らないなどの後遺症が出ているとした上で、「皆さんおっしゃるのは、自分がかかるとは思わなかったということ。他人事ではないということをしっかりと発信をしていく」とし、「伝える方法としてのSNSなどの活用ということになるかと思う」と語った。
記者が「もう情報発信を続けていくほかないという意味か」と尋ねると、小池氏は「ほかないというか、そこに尽きる。諸外国の例なども参考にしながら、どのような対策が一番効果的なのかということを進めていく必要がある」と述べた。
都はコロナワクチンの若い世代への接種促進策として、繁華街などで接種券を持っていれば、予約なしで接種できる仕組みを検討しているが、人流抑制策はSNSなどを活用した情報発信をあげるにとどまっている。
都のメッセージはどこまで若者に届くのか。31日の東京・原宿の竹下通りでは、都職員が「緊急事態宣言発令中」の看板を掲げる中、多くの若者らが行き交っていた。
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