どうも、taka :a(@honjitsunoippai )です。
本日の一杯は、2022年7月25日(月)新発売、サンポー食品のカップ麺
「
濃厚豚骨 コクの白とんこつ 」と「
濃厚豚骨 香りの黒とんこつ 」の実食レビューです。
コクの白に、香りの黒。とんこつのプロが “フレーバー違い” の濃厚豚骨を市場に投下!!
どっちが美味しい? 実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
濃厚豚骨 コクの白・香りの黒
サンポー食品とは、佐賀県三養基郡基山町に本社・工場を置き、即席めん(カップめん、棒状ラーメン)及び乾めんの製造を生業としているメーカーで、現在を遡ること100年以上、1921年(大正10年)1月創業の米穀卸大石商店が起源。その約28年後、1949年(昭和24年)6月9日に麺事業専門の旭製粉製麺所を立ち上げ、現在は即席カップめんを基幹に “九州の「うまい」をカタチに” しています。
濃厚豚骨「白」のコンセプトは “コク”
今回の新商品「濃厚豚骨 コクの白とんこつ」及び「濃厚豚骨 香りの黒とんこつ」は、とんこつスープに絶対的な誇りを持つサンポー食品の自信作で、九州の本格的な濃厚豚骨ラーメンをフレーバー違いで同時に展開。どちらも商品名に「濃厚豚骨」を掲げていますが、片や「白」はコク、片や「黒」は香りにスポットを当て、明確な違いを打ち出してきました。
白いパッケージの「濃厚豚骨 コクの白とんこつ」は、白濁とんこつスープを中心に、たっぷりのポークオイルと後入れゴマで “コク” を深めた一杯で、湯戻し90秒の細麺を採用。ふと同社の「焼豚ラーメン 長浜とんこつ」が脳裏を掠めたのですが、それよりもスープの重心が低く、こってりに振っているようなイメージ。
黒いパッケージの「濃厚豚骨 香りの黒とんこつ」は、とんこつの旨味が強いスープに、マー油(焦がしニンニク油)で濃厚な味わいを、さらにニンニクチップと後入れネギで “香り” を強めた一杯。ふと同社の「焼豚ラーメン黒 熊本とんこつ」が脳裏を‥‥というわけで、実食の前にメーカー希望小売価格について触れておきます。
出典:トップ > お知らせ一覧 > 価格改定のお知らせ
即席カップめん業界では、2022年6月1日(水)出荷分から(まるか食品を除く)ほとんどのメーカーが価格改定に踏み切っており、サンポー食品も例に漏れず。たとえばレギュラーサイズの「焼豚ラーメン」シリーズ及び「九州三宝堂」は193円(税別)から214円(税別)に、安さが売りの「ばりよか」シリーズも153円(税別)から170円(税別)に値上げするなど、かなり大きな変化が生じました。
——で、今回の「濃厚豚骨」に話を戻しますと、メーカー希望小売価格は195円(税抜)という微妙なラインに設定されているので、立ち位置としては焼豚ラーメン以下、ばりよか以上といったところ。さらに2品同時発売という展開の仕方も注目すべきポイントで、安売り用の廉価版ほどではないけれど、セットで購入してもらうことを前提に、手に取りやすい販売価格を狙った商品であることが分かります。
パッケージを見た感じ「コクの白」「香りの黒」ともに具材のボリューム感は伝わってこないため、スープは焼豚ラーメンと同等のクオリティを維持しつつ、あえて具材はシンプルに、とことんスープに注力することで希望小売価格を下げられたのかなと‥‥推測ですけどねw
濃厚豚骨「黒」のコンセプトは “香り”
今回はサンポー食品の関係者に協力を仰ぎ、商品を送っていただいたのですが、このブログ「本日の一杯」では “どんな商品でも「忖度なし」で評価する” を信条にしているため、手加減なしで参ります。
開封
「コクの白とんこつ」には3種の小袋を別添
「濃厚豚骨 コクの白とんこつ」に別添されている小袋は、先入れの「粉末スープ」に、後入れ「調味油」と「すりごま」の計3種。先入れの “かやく” は別添されていませんが、他社のカップラーメンと比較して粉末スープの量が多いのはサンポー食品のステータス。
「香りの黒とんこつ」にも3種の小袋を別添
「濃厚豚骨 香りの黒とんこつ」にも3種の小袋を別添していますが、先入れの「粉末スープ」は若干ながら小振り。後入れの「調味油」も小さめで、おそらく「祭盛 ねぎ博多豚骨ラーメン 」と同じ「あといれネギ」を搭載しています。あといれネギに関しては、かなり主張が強いアイテムなので、マー油とのバランスが問われるところ。
販売店は九州エリアを中心に、コンビニよりもスーパーやドラッグストアでの取り扱いが多い様子。サンポー食品のカップ麺は “九州を出ると途端にエンカウント率が低下する” ため、一部の地域では入手困難な商品になりますが、近畿以東の販売店を例に挙げると「イトーヨーカドー」が積極的です。ちなみにイトーヨーカドーでの販売価格は128円+税=138円だったので、ご参考ください。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:濃厚豚骨 コクの白とんこつ / 香りの黒とんこつ
製造者:サンポー食品株式会社
製造所:本社工場(佐賀県三養基郡基山町長野230)
内容量:84g(めん60g)/ 79g(めん60g)
商品コード:4901773101412 / 4901773101429(JAN)
発売日:2022年07月25日(月)
実食日:2022年07月31日(日)
発売地域:全国
希望小売価格:195円(税別)
麺の種類:油揚げ麺
スタイル:標準どんぶり型
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:340ml
調理時間:熱湯90秒 / 熱湯3分
小袋構成:3袋
実食開始
油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、ラード、食塩、植物たん白)、スープ(豚脂、ポークエキス、食塩、チキンエキス、しょうゆ、デキストリン、ねぎ、香辛料、たん白加水分解物、植物油脂)、かやく(ごま)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸カルシウム、乳化剤、セルロース、増粘剤(キサンタン)、かんすい、クチナシ色素、酸化防止剤(ビタミンE)、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチン・ごまを含む)※本品は、えびを使用した設備で製造しています。
栄養成分表示[1食(84g)あたり]カロリー 443kcal、たんぱく質 8.9g、脂質 27.1g、炭水化物 40.8g、食塩相当量 5.1g(めん・かやく 1.3g / スープ 3.8g)、ビタミンB1 0.42mg、ビタミンB2 0.35mg、カルシウム 132mg
【濃厚豚骨 コクの白とんこつ】
さて、まずは「コクの白とんこつ」の調理直後。粉末スープの小袋にネギが仕込んであったのですが、肉系の具材は入っておらず、シンプルなファーストインプレッション。ただ、別添の後入れゴマは意外と多く、ゴマと豚脂(ラード)の芳ばしい香りが印象的。
油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、ラード、食塩、植物たん白)、スープ(ポークエキス、ガーリックオイル、食塩、香辛料、チキンエキス、ローストガーリックチップ、しょうゆ、たん白加水分解物、植物油脂)、かやく(ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸カルシウム、増粘剤(キサンタン)、pH調整剤、かんすい、カラメル色素、乳化剤、セルロース、クチナシ色素、酸化防止剤(ビタミンE)、ビタミンB2、ビタミンB1、香料、(一部に小麦・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉・ごまを含む)※本品は、えびを使用した設備で製造しています。
栄養成分表示[1食(79g)あたり]カロリー 377kcal、たんぱく質 9.2g、脂質 18.2g、炭水化物 40.0g、食塩相当量 4.6g(めん・かやく 1.6g / スープ 3.0g)、ビタミンB1 0.40mg、ビタミンB2 0.30mg、カルシウム 284mg
【濃厚豚骨 香りの黒とんこつ】
片や「香りの黒とんこつ」は、とにかくマー油の香りが凄まじく、粉末スープに仕込まれたローストガーリックチップも相俟って、ファーストインプレッションのインパクトは申し分ありません。ただ、それと同時に乾燥ネギ特有の香りも強いため、ここは意見が分かれそうなポイント。
「コクの白とんこつ」「香りの黒とんこつ」ともに実売価格は「焼豚ラーメン」よりも安いと思うので、コストパフォーマンスにも注目しながら「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。
めん
コクの白とんこつ 5.0
サンポー食品が通年販売しているカップラーメンに、実は熱湯90秒の油揚げ麺を搭載した商品はなく、このブログを遡ってもイトーヨーカドー限定「屋台仕込み風の豚骨ラーメン 」並びにヤオコー限定「鬼豚骨 」のみと意外にレア。要約すると「焼豚ラーメン」の麺を細く切り出した感じなので、ラード由来の芳ばしさを踏襲しつつ、それでいて己が主張よりもスープを運ぶ媒体に徹しているようなイメージ。
香りの黒とんこつ 5.0
熱湯3分の油揚げ麺は、おそらく「焼豚ラーメン」と共通で、食べ始めは中心部に残るコリッ、とした歯応えが心地よく、熱湯90秒(コクの白とんこつ)よりも強い自己主張の持ち主。ただ、後述する「香りの黒とんこつ」はマー油の主張が強いので、白には熱湯90秒の細麺を、黒には熱湯3分の中細麺を合わせたのは、素直に正解と思えるチョイス。
どちらも高級感は皆無に等しいため、まったく本格的ではないけれど、お店のラーメンでは味わえない、カップラーメンでしか楽しめないスナック的な風味と食感が魅力。熱湯90秒の細麺は豚脂の芳ばしさをダイレクトに運び、熱湯3分の中細麺はマー油と対等に渡り合っている、まさに適材適所な取り合わせでした。
スープ
コクの白とんこつ 5.5
「コクの白とんこつ」の粉末スープは、乳化感の強いポークエキスを軸に、チキンエキスで旨味の脇を固めているのですが、あくまでも主役は豚骨と思えるフレームワーク。一般的にネガティブとされる特有のクセは抑えてあるものの、豚骨を長時間じっくりと強火で炊き出したような、クセを抑えながらもシルキーな旨味が舌全体を包みます。
調味油はサンポー食品らしく豚脂を主体とし、それも炊き出し感のある芳ばしさが印象深く、粉末スープの “コク” も然る事乍ら、麺を啜り上げたときに抜ける豚脂の “香り” も玄妙で、味わうたびに奥深い。
香りの黒とんこつ 5.5
「香りの黒とんこつ」の粉末スープにもポークエキスとチキンエキスを併用していますが、ポークエキスは別物で、同時発売品の「白」ほど乳化感は強くありません。ただ、どこか肉の旨味を彷彿とさせる、畜肉系の出汁(だし)感があり、博多よりも熊本のスープを彷彿とさせるフレームワーク。
そこに浮かべる調味油は、開封した途端に鮮烈な主張を見せ、その香りも然る事乍ら、焦がしニンニク特有のホロ苦さも印象的。なんというか、無条件で美味しいですよねマー油ってw しかし、その魅力を遺憾無く発揮できていたのは、粉末スープ側の支えがあってこそ。香りはもちろん “コク” もプラスされるので、別のベクトルを歩みながらも同等の味わい深さを秘めていました。
かやく
コクの白とんこつ 4.0
「コクの白とんこつ」に使われているネギは、いかにも廉価版チックな青ネギで、これ単体での引きは弱いのですが、逆に主張し過ぎないところが好印象。後入れゴマも擂り胡麻(すりごま)特有のコクに、胡麻ならではの芳ばしさが白濁スープに映え、博多の臨場感を伝えてくれます。
香りの黒とんこつ 3.0
片や「香りの黒とんこつ」に使われているネギは、前述のように特有の香りが強いので、マー油の魅力をマスキングしてきます。粉末スープの小袋に入っていたローストガーリックは、当たり前のようにマー油と相性バッチリだっんですけど、あといれネギは入れずにマー油のインパクトを楽しんだ後、必要かどうか判断してください。
総評
5.0
具材のボリューム感に期待してはいけないけれど、麺は安心と信頼のサンポー食品クオリティで、タイプの違う豚骨スープも味わい深く、200円以下のメーカー希望小売価格も企業努力を感じるところ。どっちが美味しい? と聞かれたら、好みの問題を避けて通れない部分もありますけど、乳化感の強い豚骨ラーメンが好きならコクの白、マー油が好きなら香りの黒がオススメ。
サンポー食品の公式ウェブサイトにある商品情報には、白・黒ともに “九州の本格的な濃厚豚骨ラーメンをフレーバー違いで楽しめるシリーズです” とあったので、次は赤+緑、あるいは金+銀など、色違いの続編が出る可能性大。売ってる売ってない問題だけが鬼門になりますけど、白・黒ともにコストパフォーマンスに優れた商品だったので、見かけたら試してみてください【author・taka :a(大石敬之)】
Adblock test (Why?)
からの記事と詳細 ( あなたはどっち派? サンポー食品の “こってり” 濃厚豚骨「コクの白」と「香りの黒」が高コスパ!! - 本日の一杯 )
https://ift.tt/cz4V6Un