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Saturday, April 25, 2020

おこもりストレスケアに、目に見えない「香り」で気分も一新 - WWD JAPAN.com

 緊急事態宣言が各都道府県に拡大されて以降、全国各地で「家で過ごす時間」が増えた人も多いと思う。当たり前の行動が制限される今、誰もが何らかの形で、大なり小なりストレスを感じているのではないだろうか?

 私の周囲では比較的早い段階からリモートワークが進み、すでに自粛生活が2カ月近くなる。この生活が始まった頃は「もともと一人でこもって書く期間も多いし、あまり変わらないのでは?」と考えていた。実際はというと、打ち合わせも取材もオンライン経由、直接人に会う機会がほぼ皆無となり「わー、今日1日誰とも喋らなかった……!」という日もあったりして。フリーランスなこともあり、世界と隔絶された気がして「大丈夫、わたし!?」という気分に陥ることも。

 子育てをしながら在宅勤務中の友人や仕事相手は、口をそろえて「家族と四六時中一緒にいながら、仕事をこなすのはヘトヘトだ」と言っていた。三食の準備や家事に加え、お子さんと対話の時間が必要で、結局深夜にまとめて仕事をしているという。かと思うと、相変わらず出勤が続く接客業の友人は「通勤や職場での感染リスクはどうしようもないし、世の中の空気がピリピリしていて、1日終わるとぐったりしてしまう」と言っていた。

 週末も外出自粛が推奨され、家で過ごす時間が増えたこと。そして外出時は常にマスクを着用することもあり、職種に関係なく「ファッションも美容もズボラ化した」という話は、本当によく耳にする。正直、今はそれでいいと思う。イレギュラーな状態の中で、まずは日々の生活を営んでいくこと。そして仕事を進めていくにはエネルギーが必要で、メイクや美容は二の次で全然いい。

 その一方で、ストレスと向き合う時期に「美容の分野だからこそ、出来ることもあるのでは……?」と感じる場面もあった。具体的には「香り」による心理的な効果だ。
目には見えない分、感情に働きかける「香り」

 香りは嗅覚からダイレクトに脳に届き、感情に働きかける存在だ。特に植物から抽出された精油は近年、香気成分の研究が進み、心と体への働きが科学的に検証されている。不安を和らげたり、痛みを緩和にしたりするために精油は力を発揮し、何より家に居ながらにして、自然の息吹を感じられる点が魅力だ。
 
 精油でなくとも、好みの香りなら何でもいいと思う。「いい香りだな」と感じることは、シンプルに「快」の感情につながるからだ。しかも「頭で考えるより先に、感情が動く」のがポイントでもある。あれこれ考えた上で、前向きな結論をひねり出すのではなく「あ、いい香り」「なんかこれ好き」「癒やされる」、そんな単純な「快」の感情の積み重ねは、意外に大切だと思う(この時期はもちろん平時においても)。

 今回は香りにこだわりがあり、そして「おうち時間」が増えた現在のライフスタイルに寄り添うアイテムを、いくつかご紹介したい。定番の人気アイテムから、今後発売予定の新製品まで、実際に使って本当に良かったと思うものを選んでみた。

おこもり美容に最適な
「香り」のスキンケア&ホームケア
ポジティブな気持ちへと
導くルームフレグランス 
「ザ パブリックオーガニック」

 カラーズのライフスタイルブランド「ザ パブリック オーガニック(THE PUBLIC ORGANIC)」の「ホリスティック精油ディフューザー」は、精油の働きを科学的に検証したシリーズだ。「スーパーポジティブ」は、イランイランやゼラニウムの優美な甘さと、フランキンセンスのウッディーな香りがバランス良く調和した一品。この香りを嗅ぐと、幸福感をもたらすオキシトシンとβエンドルフィンの分泌量が増加するという。室内を満たす樹木のような深みと、華やかな甘みを両立した香りは、名前の通り前向きな気分へと誘ってくれるはず。

植物の恵みで透明感を高める
高機能化粧水 「インフィオレ」

 「インフィオレ(IN FIORE)」から4月18日に登場した、「ルミエル コンプレクス ボタニカルウォーター コンセントレ」。ノバラエキス、ホワイトティエキス、カミツレなど、厳選された植物を凝縮した、みずみずしい感触の化粧水だ。柑橘のような爽やかな香りと、活力を呼び覚ますスパイシーさ、そして青々とした植物が調和する複雑な香りで、初夏のハーブ園にいるような気分へと誘ってくれるはず。化粧水は毎日使うアイテムなので、好みの香りの製品を取り入れるのも1つの方法だと思う。メラニンのコントロール効果に優れ、透明感を呼び覚ます高機能化粧水は、これからの季節に活躍してくれそうだ。

不安定にゆらぐ肌と心の再生を 「ネロリラボタニカ」

 肌、心、土壌と地域の再生をコンセプトにした、ビーバイ・イーの「ネロリラ ボタニカ(NEROLILA BOTANICA)」。3月24日に登場した最新のアイテムは、敏感肌に向けた二層式の美容液だ。上のディープブルーのオイル層には、傷の治療に使われるブルーヤロウなどのオイル成分を。下のライトブルーの水層には、肌の再生を促すブルーグリーン・アルジーなどを配合。二層を振ってからなじませると、ハーブのビターな香りが顔回りを包み込む。爽やかさと深みを両立した薬効感のある香りを楽しみながら、肌に押し込むようにハンドマスクをすると、安心感を抱ける効果も。マスクの着用やストレスで荒れがちな肌に、心からおすすめしたい。

深みのある植物の香りで、
全身を包み込む 「ウカ」

 2019年に登場し、今回改めてその素晴らしさを再確認したのが「ウカ(UKA)」のオーガニックボディーケアシリーズである。特にボディーオイルの「ハグ」は、名前の通り、心地良い香りと深い潤いに抱きしめられているような感覚を抱ける名アイテム。不安を取り除くイランイラン、温かみのあるブラックペッパー、元気な気分へと誘うマンダリンオレンジの精油ブレンドは、大自然の力強いエナジーを感じられるはず。ベースオイルとして、化粧品原料としては貴重なシナラオイル(西洋アザミの種子から抽出したオイル)など良質な素材を厳選。全身しっとり滑らかに整え、穏やかな気分で眠りにつけそう。

アロマティックハーブが
香り立つヘアケア 「アユーラ」

 せっかくなので新製品も1つご紹介したい。6月1日発売の「アユーラ(AYURA)」の新しいヘアケアシリーズは、スキンケア発想で頭皮から美しい髪を育むのがコンセプト。「バランシングシャンプー」は濃密な泡立ちで頭皮の潤いバランスを整え、「バランシングコンディショナー(2種)」は、頭皮にも使用可能。凝り固まった頭皮をマッサージでほぐしながら、髪1本1本を滑らかに整える。印象的なのは、「アユーラ」のベストセラー入浴剤「瞑想風呂」にも通じる、アロマティックハーブの香り。ラベンダーやローズマリーが織りなすリラックス感のある香りで、洗髪後にふんわり漂う残り香を楽しみたい。

生活の中に「快」の感情を
呼び覚ますために

 前述の通り、香りは鼻から直接脳へと伝わり、記憶や感情に働きかける存在。私個人は樹木のような深い香りを嗅ぐと気分が落ち着くけれど、これは人によって違うはず。フローラル系の甘い香りが好みの方もいれば、柑橘系の爽やかな香りでリフレッシュしたい方もいるだろう。

 在宅勤務の人も、子育て中の人も、変わらず出勤している人も、それぞれの立場でストレスと向き合わなくてはいけないこの時期。少なくとも「香り」を生活の中に、何らかの形で取り入れると「フッと気持ちが和らぐ」「肩の力を抜く」手助けになると思う。重ねて「快」の感情を、無意識に呼び覚ましてくれるのがポイントだ。女性にとって、スキンケアやヘアケアは、毎日の習慣でもある。好みの香りを上手に取り入れて、ぜひひそのひとときが、癒やしやリフレッシュの一助になったらと思う。

宇野ナミコ:美容ライター。1972年静岡生まれ。日本大学芸術学部卒業後、女性誌の美容班アシスタントを経て独立。雑誌、広告、ウェブなどで美容の記事を執筆。スキンケアを中心に、メイクアップ、ヘアケア、フレグランス、美容医療まで担当分野は幅広く、美容のトレンドを発信する一方で丹念な取材をもとにしたインタビュー記事も手掛ける

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April 26, 2020 at 08:05AM
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