寒さの中、腰をかがめてみずみずしい若草色のセリを摘み取っていく。周囲に広がる「緑のじゅうたん」が日差しを浴び、水面に映える。名取市内で特産のセリの収穫作業が本格化している。
シャキシャキとした歯触りと独特な香りの良さを支えるのは、肥沃(ひよく)な農地に湧き出る名取川の伏流水だ。水は年間を通して一定の温度に保たれており、栄養が全体に行き渡る。
名取市上余田と下余田で2組合、計約55軒の農家が14.7ヘクタールで栽培する。上余田芹(せり)出荷組合の板橋富雄組合長(64)は「台風や長雨の影響がなく、例年になく出来は上々。鍋や雑煮はもちろん、天ぷら、おひたしなど旬の味を堪能してほしい」と話す。
江戸時代初期から受け継がれてきた伝統野菜。気候風土に育まれた味が食卓に彩りを添える。出荷は来年4月下旬まで続く。
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