■実施背景
農作物や食品・飲料品を購入する際に、しばしば香りの良さや好みを選定基準とするケースは多く見受けられますが、香りには確立された指標が存在せず、主観的な判断をせざるを得ません。
一方、味覚ではたとえば、イチゴ、桃、トマト等の甘みの参考指標となる「糖度」の測定および表示が近年、普及しました。これによって銘柄のブランディングが可能となり、消費者の購買行動に大きく影響するようになりました。
レボーンが商標登録をした『香度®』は、香りの芳醇さを表す概念であり、レボーンの開発したサービスと組み合わせることで香りの可視化を実現します。
これにより、
「香度®によって、農作物や食品・飲料品の香りの特徴が可視化され、好みや気分に合わせて商品を選ぶ」
といった消費体験の実現を目指します。
■プロジェクト内での取り組み
愛媛県は特産品であるみかんをはじめとする柑橘類や日本酒など、香りと関連性の高い商品を生産している自治体であり、香度を実装するパートナーとして最適だと考えています。
本件プロジェクト内では「柑橘類」「日本酒」「フルーツ魚」の3つの商品における香度の実装を検討していきます。
（内容に若干の変更可能性がございます）
①柑橘類
1〜５段階といった香度の技術に基づいた香りの指標を作成し、柑橘類の香りの強さによって商品の品質を評価するツールとしての活用を目指します。
これにより、良いものが高い値段で売れる仕組みが出来上がり、生産者の収入向上が見込めます。
②日本酒
ワインには独自のフレーバーホイール※１が存在し、消費者には「ワインの香りを楽しむ」という文化が根付いています。
日本酒もワイン以上に多様な香りが存在する商品ですが、ワインのように国際標準の指標や資格がないため、商機を逃している可能性があります。
客観的な分析に基づく香度®によって銘柄ごとの香りの特徴をレーダーチャートで可視化することで、消費者はこの香度®チャートを参考にして自分好みの商品を探せるようになります。
③フルーツ魚
愛媛には、いよかんブリ、みかん鯛など、ユニークな柑橘フルーツ魚が養殖されており、実際に生魚が苦手な子どもや女性に好評なブランド魚として認知が広がっています。
フルーツ魚特有の、臭みが少ない、抗酸化作用があり持続性が高い、柑橘の風味といった特徴を香りの可視化で客観的に認定を行うことで、より強固なブランド魚としての地位の確立を目指します。
■iinoi® cloudについて
iinioi® cloudではにおいセンサで測定したセンシングデータや、人のにおいの嗜好性に関するデータ、専門家のにおいの官能評価データなど、様々な種類においデータの管理をすることができます。
また、iinioi cloud内には数種類のAIが実装されており、においデータを学習させモデルを構築することで、解決したい課題に最適なAIサービスをお使いいただけます。
本件プロジェクトにおける香度の実装プロセスでも、クラウドの機能をフルに活用いたします。
https://www.iinioicloud.com/
- ※１：ある食品から感じられる香りや味の特徴を、類似性や専門性を考慮して円状かつ層状に並べたもの
■株式会社レボーンについて
嗅覚技術（Scent Technology）のインフラを構築し、人々の生活を豊かにする新たな文化の基盤を創造するための各種事業を展開。独自開発の香りセンサとAIを活用し、世界中のにおいデータを蓄積したにおいのデータプラットフォームを構築し、においの”なんとなく”をなくす』ことを目指してます。
大手食品メーカーにおいて、従来人の嗅覚によってのみ行われていた食品加工の生産ラインの官能評価試験を、レボーンの独自開発においセンサとAIをもって代替実施する実証実験を行い、今夏の工場導入を目指すなど、食品、環境、農業、医療などのさまざまなにおいに関する課題を解決するソリューションを提供しています。
https://www.revorn.co.jp/
■愛媛県デジタル実装加速化プロジェクトについて
https://dx-ehime.jp/
【事業概要】
愛媛県内を実装フィールドとして、多様な産業領域における地域の課題に対して、愛媛県が民間事業者（コンソーシアム含む）から企画提案を募集し、デジタル技術の実装や県内への横展開の実現性の高い提案を採択。
採択プロジェクトには、現地の事業とコンソーシアムを組成、課題解決につながるデジタル・ソリューションの実装検証を行います。
からの記事と詳細 ( 糖度の次は『香度』！！レボーンが香りの見える化の実装プロジェクトを開始！ - PR TIMES )
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