外にまでバターの香りが!! 銀座ウエスト日野直売店訪問記 - デイリーポータルZ

ある日、林編集長から「銀座ウエストの工場直売所の取材に行きませんか？」とメールが来た。

私は静かに天井を見上げる。こんな日が来るなんて。

入店前から既に興奮

昭和22年、銀座にオープンし70年以上の歴史を積み重ねてきた洋菓子屋、銀座ウエスト（以下、ウエスト）。基本的に東京圏の直営店か百貨店などでしか購入できないが、「東京土産でもらったことある！」という方もおられるだろう。

宝石箱のように美しいウエストのお菓子

私は以前、ウエスト好きが高じて「銀座ウエストのお菓子で打順を組む」という記事を書かせて貰っている。

悩みに悩んで打順と守備位置を決めた

幼い頃に感じた、あのクリーム色の箱を開けた時にやってくる胸のときめき。それは今でもずっと、私の人生の大切な瞬間であり続けている。そのお菓子たちが生まれる場所を取材できるなんて。

今回お邪魔させて頂いたのは、商品の製造だけでなく直売店も併設されている日野工場。

製造は青山工場、日野工場、山梨の一宮工場で行われていて、日野と一宮には直売所も併設されている

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現地集合した林編集長、橋田さん、私の3人は到着してすぐあることに気付いた。

甘い香りがする～！

そう。バターを豊富に使ったウエストのお菓子の香りが、外まで漂っているのだ。さらに、建物の外壁にウエストのロゴマークでお馴染みのフリッツ君を発見！

裸の子供が木にとまった小鳥達の歌を指揮している、名前はフリッツ君

ちょっと待ってくれ…。もう心拍数が上がってきた。落ち着け。今日はあくまで冷静に、取材者としての立場を貫くんだ。自慢のTシャツだって本当は見せびらかしたかったけど、敢えて中に着込んできたのだ。

ユニクロ銀座限定商品。情熱は見せびらかさず内側に秘めるもの

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いよいよ入店

そして遂に、直売店の扉が開く。

開店前のお忙しい時間に取材対応して頂いた

気持ちの良い日の光が差し込み、ゆったりとした店内

真っ先に一番大好きなヴィクトリアの確認。あったぞ～！

あ！店員さんが名札にオリジナルキーホルダーやチャーム付けてる！ 

羨ましい～。なんならロゴ入りのエプロンも欲しいよ

でも見て見て！俺だって昨年、ウエスト75周年の時にゲットしたヴィクトリアのチャーム付けてきたんだかんねっ！

自分の胸元をアピールし、何故か店員さん達に張り合いだす私

自分の胸元をアピールし、何故か店員さん達に張り合いだす私「取材者としての立場」？…もう知ったこっちゃない。私はウエストが好・き・な・の！冷静でなんかいられるかっ！

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定番商品に加えて生ケーキも

お菓子は詰め合わせだけでなく個別販売もしているので、「手土産に箱詰め、自分用にドライケーキも1つ」みたいな買い方をするお客さんも多いそうだ。

リーフパイとヴィクトリアは最強の二枚看板

ドライケーキは全種類、バラ売りもあるぞ！人への手土産だけで済むはずないよ

ウエストというとリーフパイやドライケーキのイメージが強いが、生ケーキも最高に美味しい。扱っている店舗は東京圏でも限られているが、日野店はこの通り。

これがまた美味しいのよ…

クリスマスケーキなんて、ここ日野店だけで1日に300個以上売りあげるという。ケーキのファンもたくさんいるのだ。

広い駐車場が併設されてるのも納得。11月から3月くらいまではずっと忙しいそう

さらにさらに！そこを殊更強調するのは下品だと思いつつ、やはり触れざるを得ないことがある。なんとこちらの日野店、全商品10%割引価格で購入できてしまうのだ。ありがとう！ありがとう！

笑いが止まりません

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ウエストの重厚さ

お菓子だけでなく、店内にさりげなく飾られた絵画や大きな鉢植えも見逃せない。

壁には藤田嗣治。恐らく紙の色が程よく変色して、ウエストの箱の色のようになっている

大きな鉢植えなどは店員さんの手によるもの

私がよく利用する銀座店の喫茶室、机にかけられたテーブルクロスの白さを思い出す。

この白さがリンドウの紫を一層引き立てている

さりげない丁寧さが積み重なって醸し出される重厚な雰囲気。これもウエストの魅力のひとつなのだ。

⏩ 応援歌はウエストに知られていた

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