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Friday, March 6, 2020

記憶を香りで分かち合う 諏訪綾子「記憶の珍味」展 - 日本経済新聞

諏訪(中央)が参加者に香りと珍味をふるまうパフォーマンスも開かれた(東京都中央区、加藤健撮影) 

諏訪(中央)が参加者に香りと珍味をふるまうパフォーマンスも開かれた(東京都中央区、加藤健撮影) 

ほの暗い展示室の中、伏せて並べられた8つの透明なケース。1つを手に取り、鼻を近づけた途端、強烈なにおいに思わず顔をそむけた。「何のにおいだろう」。ケースを元の場所に戻し、しばし考え込む。

資生堂ギャラリー(東京・中央)で開かれた「記憶の珍味 諏訪綾子展」は、記憶と結びつきやすいといわれる香りを利用した展覧会だ。来場者は諏訪の記憶と結びついた8種類の香りを嗅ぐ。最も自分の記憶が引き出された香りを係員に伝えると、その香りが詰まった「珍味」を供される。

渡された一口大の食べ物を味わいながら、自分と諏訪の記憶が混じり合うような感覚を経験してほしいという。食卓のようなステージで、諏訪が参加者に香りと珍味をふるまう儀式のようなパフォーマンスも不定期で開催する。

子どもの頃から身近な物で食べ物を作って友人などに食べさせてきたという諏訪。味覚や嗅覚を使って「個人が持つ記憶や感情を他人と分かち合うことに興味を感じている」と話す。

参加者は諏訪の記憶と結びついた香りの詰まった珍味を味わう(加藤健撮影) 

参加者は諏訪の記憶と結びついた香りの詰まった珍味を味わう(加藤健撮影) 

これまでは怒りなどの感情を表現した食べ物を参加者に提供する「ゲリラレストラン」や、海や山など様々な場所に行ったときの感覚を呼び起こす味を楽しむ「ジャーニーオンザテーブル」などの作品を発表してきた。国内外で活動し、2014~15年には金沢21世紀美術館で東京大学総合研究博物館と一緒に企画展を開いた。

食事以外の場所で、作品を味わうために嗅覚や味覚を研ぎ澄ませる経験は新鮮に感じられる。最近は目の見えない人のために触覚で鑑賞する美術展も増えているが、それは目が見える人にも人気だ。触ることで分かる作品の新たな魅力もあるからだ。「見るだけ」「聞くだけ」ではない展覧会は増えていきそうだ。

(岩本文枝)

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1 comment:

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