湯浅町のしょうゆ製造販売会社「湯浅
蒸し焼きにしてすりつぶしたカカオ豆をしょうゆにつけ込み、約1か月間熟成させた調味料で、140グラム1620円(税込み)。すりつぶしたカカオ豆の細かさによって「粒」と「ペースト」の2種類がある。
瓶を開けると、チョコのような香りが広がるが、口にすると甘さは感じない。ペーストの方が香りが強く、粒は食感が良いアクセントになるという。湯浅醤油の新古敏朗社長は「しょうゆとしての使い方はもちろん、カレーに入れるとコクとうまみが増しておすすめ」と話す。
開発のきっかけは2014年、イタリアで行われた食品展示会で、チョコの出品者に「チョコもしょうゆと同じ発酵食品だ」と教えられたことだった。チョコの製造過程でカカオ豆を発酵させることを初めて知り、「自社の商品開発に生かせるかも」と興味を持った。
その後、世界中のチョコを扱う「トモエサヴール」代表の札谷加奈子さんと知り合った。その紹介で17年にベトナムのカカオ豆発酵施設を見学するなどして知識を深め、しょうゆとカカオ豆を組み合わせた新商品の開発に乗り出した。
最初は大豆の代わりにカカオ豆を使ってしょうゆを造ってみたが、味が薄く、チョコレートの香りもしなかった。その後も失敗を重ねたが、粘り強く続けた結果、カカオ豆は蒸し焼きにしてすりつぶした方が香りが引き立つこと、自社のしょうゆの中でも、金山寺
19年末、カカオ豆と九曜むらさきの配合を4、5種類試し、うち一つが成功した。配合の割合は企業秘密だが、「今までが100点満点中15点としたら、急に150点のものができた」と胸を張る。
「これは売れる」と直感し、商品化に向けた成分の検査や包装のデザインを着々と進め、今冬に仕込みを開始。約3300個が用意できた。
ベトナムの施設を紹介してくれた札谷さんの「トモエサヴール」を通じて、東京、大阪、北海道の百貨店で開かれているバレンタイン商戦の催事場に出品されている。湯浅醤油のホームページからでも購入できる。
新古社長によると、百貨店とホームページを合わせて、すでに2000個以上が売れたという。
新古社長は「予想以上の反響でうれしい。カカオ豆の輸入が安定すれば、定番商品化を目指したい」と話している。カカオ醤に関する問い合わせは湯浅醤油(0120・345・124)へ。
からの記事と詳細 ( 香りはチョコ カカオ醤 - 読売新聞 )
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