NHK大河ドラマ「麒麟(きりん)がくる」の放映で、戦国武将・明智光秀や、光秀ゆかりの京都府福知山市のイメージがアップした――。そんな調査結果を、市が発表した。光秀を「裏切り者」とする回答が減り、「良君」という人が増えた。大橋一夫市長は「光秀の人気が視聴者を中心に大きく向上し、市と光秀の結びつきも全国に広められた」とするコメントを出した。
調査(一部は複数回答)は、大河ドラマの放映が決まった2018年と放映前の19年、今年2月の計3回。東京と大阪在住の20~70代の各500人、計1千人にオンラインで行った。
光秀のイメージは、1、2回目の調査では「裏切り者」が35%だったが、3回目では25%に減少。一方、1、2回目で12~14%だった「良君」という回答が、22%に増えた。大河ドラマの視聴者に限定した回答では53%に上り「大河ドラマでポジティブなイメージが与えられた」とみている。
光秀の好感度は、1、2回目の調査では「嫌い」が11~12%だったが、3回目では2%に大幅減。一方、「好き」は19~20%から24%に増え、視聴者の回答に限れば56%に達した。
戦国武将8人から好きな武将を選ぶ設問では、光秀の順位は7位で変わらなかった。1位は光秀が討った主君・織田信長、2位は真田幸村、3位は伊達政宗。8位は石田三成だった。
市には、光秀が築いた福知山城などがある。こうした光秀と市のゆかりについて、1、2回目の調査では「知っていた」「見聞きした気がする」が34~40%だったが、3回目で50%に増えた。視聴者の回答では76%を占め「『紀行』コーナーに登場したことやPR活動を通して認知を広めることができた」と分析した。
また、大河ドラマ館などが設置された6市のうち、光秀ゆかりのまちとしての印象がある市を聞いた設問では、福知山市は29%で2位だった。岐阜市の35%には届かなかったが、3位の大津市(15%)や4位の亀岡市(9%)を上回った。
市の印象について、光秀ゆかりのまちは1、2回目の15~19%から、3回目で24%に上昇。「JR福知山線脱線事故」や「花火大会露店爆発事故」は減った。
市の特別大使を務めるクリス・ペプラーさんは「日本史のヒール(悪役)というイメージが払拭(ふっしょく)されたのではないか。歴史はうのみにするのではなく、調べると新たな発見があることを教えてもらった」とのコメントを寄せた。(横山健彦)
からの記事と詳細 ( 光秀は「良君」↑、「裏切り者」↓ 市がイメージを調査 - 朝日新聞デジタル )
https://ift.tt/30mTh9a
No comments:
Post a Comment