沖縄県は10日の新型コロナウイルス対策本部会議で、政府の「まん延防止等重点措置」に指定されたことを受け、飲食店への午後8時までの営業時間短縮要請を、12日から全県に拡大するなどの対策を決めた。過料など罰則を伴う同措置の適用対象は、宮古島市と石垣市を除く本島内9市とした。県民の不要不急の外出自粛も求めた。玉城デニー知事が10日夜、記者会見で発表した。
県の警戒レベルは第3段階(感染流行期)から、最高の第4段階(感染まん延期)に引き上げる。
中南部の20市町村を対象にしている緊急特別対策は11日までとして、12日から新たな対策に切り替える。5月5日までの24日間。
重点措置の対象となる9市の飲食店は、正当な理由なく時短要請や命令に応じない場合は、20万円以下の過料とすることができる。
時短要請の時間は全県同一で午前5時~午後8時。酒類の提供は午前11時~午後7時。期間中、時短要請に応じた事業者には9市と、その他の市町村に分けて協力金を支給する。
9日の専門家会議で言及があった休業要請は見送った。
県全域で不要不急の外出や県外・離島への移動、歓迎会や模合、ビーチパーティーなど飲食につながるようなイベントは、それぞれ自粛を求めた。県外から来県する場合は、各都道府県の方針に従うよう求めた。
飲食店の感染防止対策の基準を設け、基準をクリアした店舗にステッカーを与える認証制度を導入するなど、感染防止対策を強化する。
知事は、医療提供体制が逼迫(ひっぱく)して一般医療にも影響が出ているとし、「このままでは今月から開始されるワクチン接種にも影響を及ぼす。変異株が相次いで確認されており、一刻の猶予も許されない」と強い危機感を示した。
来月予定の東京五輪の聖火リレー開催に関しては、県実行委員会などで決まるとして、言及を避けた。
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