兵庫県線香協同組合(同県淡路市郡家)は、欧州向けの新ブランド「Awaji Encens(アワジ エンセン)」を立ち上げた。第1弾として、組合加盟で淡路市拠点の14社がそれぞれ、欧州などでは一般的という人名を冠したお香を開発。好きな2本を選んで香立てに置けば、“香りの融合”を楽しめる趣向だ。プロジェクトメンバーは「お香といえば淡路島と言われるよう、世界に魅力を発信していきたい」と意気込む。(上田勇紀)
江戸後期の1850(嘉永3)年、現在の淡路市一宮地区で線香作りが始まって、昨年で170年の節目を迎えた。これまでも海外展開に力を入れてきた同組合では、節目に合わせて新戦略を練った。狙いを定めたのは、自宅で香りを楽しめ、欧州などでも人気の「ルームフレグランス」。フランス語でお香を指す「エンセン」で、高級ブランドとして定着を目指す。
第1弾の商品は14種類のセットで、各社が1種類ずつを担当した。各社は材料のタブやビャクダンを基に、バラやヒノキ、シダなどで独自に香り付け。それぞれに「アヤ」や「ガブリエル」、「セバスチャン」といった人名が付いており、利用者は2本を選んで淡路瓦の香立てに置いて使う。
商品名は、フランス語で結婚を意味する「Le Mariage(ル マリアージュ)」。製品開発チームリーダーの平川善統(へがわよしのり)さん(44)は「擬人化された抽象的な香りを体験してほしい」と呼び掛ける。
500箱を用意し、当初はパリで開かれる展示会でPRする予定だったが、新型コロナウイルス禍で中止になった。難しい局面が続く中、オンラインでの商談会や取引先への商談を通じて浸透を図るほか、一般販売もする。プロジェクト委員長の藤原裕次郎さん(50)は「2025年の大阪・関西万博も見据え、この新ブランドを展開していきたい」と話している。
1箱(14種類のお香約15グラムずつと香立て入り)3万3千円。同組合TEL0799・85・1212
からの記事と詳細 ( 欧州へ淡路の「お香」“香りの融合”高級ブランド立ち上げ - 神戸新聞 )
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