東芝の定時株主総会での株主と会社側の主なやりとりは次の通り。
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株主「調査報告書を読んで、平成27年に発覚した不正会計問題と同じ香りがした。社員が持つ独りよがりな価値観を改善する機会だったのに生かせなかった」
綱川智社長「不正会計問題は真摯(しんし)に反省し、コンプライアンス(法令順守)意識の改革をしてきた。今回の問題も真摯に重く受け止めている。即座に会議を開いて取締役候補者2人を取り下げたり、外部の第三者を交えた真相究明、再発防止策の策定を指示した」
株主「どうすれば、不正行為を未然に防ぐ組織づくりができるか」
綱川氏「暴走を抑えるために監査委員会がある。幹部からは組織に対して『コンプライアンスに違反してまで無理に予算を達成しなくていい』と伝えている」
社員株主「最近、東芝デジタルソリューションズの社員が過労で命を絶った。再発防止の構築を約束してほしい」
三原隆正常務「上司からのハラスメントがあったかなど、徹底的に調査をして確認している。過労死については重く受け止め、組織風土の改善に邁進(まいしん)する」
株主「会社主導の調査で総会の運営の問題をチェックできなかったのか」
綱川氏「調査者の調査は社外も含めて深く情報を受けており、調査範囲も異なる。データ自体が違うため、結論が違った」
株主「(総会の直前になって)取締役2人の退任が決まった経緯は」
綱川氏「報告書の指摘を踏まえ、株主の理解を得るのは難しい状況ということで、取締役会で決議した」
株主「不正会計問題を受けて風通しを良くすると言っていたが、再び問題が起きた」
綱川氏「商品や顧客を大事にし、コンプライアンスを守る風土は変わっていないと信じている。ただ、株主の権利を守ることも含めて会社の風土を改善するよう努める」
株主「会社と従業員との関係も改善すべきだ。人員削減、過重労働が深刻な状況だ」
綱川氏「人材が運営上の要。モチベーションの高い組織にしていきたい」
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