2021年07月04日13時31分
大雨で住宅や車がのまれた静岡県熱海市の土石流発生から一夜明けた4日、避難所に身を寄せ、不安な夜を過ごした住民らは一様に疲れた表情を浮かべ、段ボールベッドの整備などを訴えた。現場周辺の道路はいまだ10カ所以上で通行止めとなっており、住民は「帰りたいけど帰れない」と自宅の様子を心配していた。
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雨が降り続く中、発生場所から約2キロ離れた市立熱海中学校の体育館では約50人が不安な夜を過ごした。早朝、住民らは届いた新聞を読み、市職員はホワイトボードに通行止め区間の情報などを書き込むなどしていた。同時に10人が利用できる携帯電話の充電器や、畳のマットなども整備された。
次男や長女と共に3日昼から避難した同市伊豆山地区の小松小夜子さん(80)は「ゆうべも雨が強く降り、気が気じゃなかった」と疲れた表情で語った。自宅は発生現場から約400メートル離れた場所。自宅付近では約60年前に小規模な土砂崩れがあったといい、「家にも被害が出るかもしれない」と心配な夜を過ごした。
体育館の床の上に毛布を敷き、もう一枚の毛布を掛けて寝たが、「7月でも夜は寒く、足が痛んだ」と語った。規制線が張られており、自宅にはまだ戻れない。避難所での生活が続くことを心配し、「段ボールベッドを入れてほしい」と望んだ。
市役所に隣接する市総合福祉センターにも多くの住民が身を寄せた。伊豆山地区の伊豆山神社から南西に約300メートルの場所に自宅があるという鈴木寛治さん(64)は、3日からここに来ており、自宅にまだ一度も戻っていない。4日午前には、伊豆山地区に土砂災害の危険性が高まっていることを伝えるエリアメールが入った。「しばらくは帰れないね」。メールを確認する鈴木さんの手は震えていた。
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