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Monday, August 16, 2021

「まさか屋根上から土石流来るとは」親子3人死亡 続く大雨警戒 - 毎日新聞 - 毎日新聞

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土石流が流れ込み、中にいた人が巻き込まれた住宅(中央)=長野県岡谷市川岸東で2021年8月15日午前11時、武田博仁撮影 拡大
土石流が流れ込み、中にいた人が巻き込まれた住宅(中央)=長野県岡谷市川岸東で2021年8月15日午前11時、武田博仁撮影

 停滞する前線の影響で15日、全国の広い範囲で大雨となった。長野県岡谷市では土石流が住宅に押し寄せて3人が死亡した。前線は20日ごろまで停滞する見通し。気象庁は、雨で地盤が緩んでいる場所では土砂災害の危険が高まっているとして、警戒を呼びかけている。

 15日早朝、長野県岡谷市川岸東の民家に土石流が流れ込んだ。午前5時25分ごろ、近くにいた消防団員が「土砂が民家に流れ込み、住人が取り残されている」と119番し、家にいた8人が救助されたが、母子3人の死亡が確認された。市などによると、民家の東側は山の斜面で、沢筋に沿って約100メートルにわたり土石流が起きた。

 死亡したのは同県辰野町の巻渕(まきぶち)友希さん(41)と次男の春樹さん(12)、三男の尚煌(なおき)さん(7)の母子3人。民家は巻渕さんの義父の政雄さん(68)の実家で、お盆で他の親族らと集まっていたという。一緒にいた政雄さんは15日、「まさか屋根の上から一気に土石流が来るとは」と、疲れ切った表情で語った。

 2階で寝ていた政雄さんは激しい音で目を覚まし、別の部屋に入ると、腰までつかるほどの土砂が押し寄せ、裏山に面した部屋にいた3人が土砂に埋まっていた。政雄さんは「こんなことになるんだったら、もっと家族で思い出をつくるような場所に行っておけばよかった」と悔やんだ。

 現場付近は土石流の警戒区域に指定されている。岡谷市の別の場所では2006年にも土石流に巻き込まれて8人が死亡する災害があった。今回の大雨では、市の避難指示が出たのは15日午前6時だった。

 長野地方気象台によると、15日午前11時10分までの72時間雨量では、木曽町開田高原(395・5ミリ)、南木曽(390・5ミリ)、松本市奈川(353ミリ)、木曽町木曽福島(330・5ミリ)など9カ所で観測史上最高を記録した。

 一方、14日午後7時40分ごろ、大雨特別警報が出ていた長崎県西海市西彼町上岳郷の用水路(幅1メートル、高さ1・3メートル)で、近くの北村ヤエさん(73)が倒れているのが見つかった。用水路の外には民生委員の田崎文子さん(70)も倒れており、2人は死亡が確認された。県警西海署は大雨との関連も視野に調べている。

 西海署などによると、田崎さんは14日午前、北村さんから「怖いから来てほしい」と連絡を受け、北村さん方に向かった。田崎さんの帰宅が遅く、心配した親族が周辺を捜したところ、用水路内で水につかった状態の北村さんを発見。その後、用水路の外で田崎さんを見つけた。2人に外傷はなかった。大雨の影響で用水路の水位は通常より高かったという。

 また、佐賀県小城市牛津町の牛津江排水機場では、作業中の70代男性が死亡した。県警小城署によると、増水した川の水を排水する作業に当たっていた男性は14日午後10時20分ごろ、排水機場の除じん機に上半身を挟まれ、搬送先の病院で死亡が確認された。

 活発化した前線の影響で16日は九州を中心に、17日は西日本から北日本にかけ大雨となるおそれがある。12日から西日本を中心に続いた大雨は、16日早朝には前線が南下した影響でいったん弱まったが、前線が再び北上して大雨となる見込み。関東甲信地方、東海地方でも17日は雷を伴う大雨となりそうだ。17日午前6時までの24時間予想雨量は多いところで、九州北部250ミリ▽九州南部200ミリ▽四国地方120ミリ――など。関東北部では30ミリ、関東南部では40ミリと予想されている。【坂根真理、皆川真仁、長岡健太郎、五十嵐朋子】

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