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Saturday, December 4, 2021

香りに包まれリラックス「ひのき枕」 こだわり丸チップ、納得の寝心地 - 岐阜新聞



  • ひのき枕を手にする今井康徳社長=下呂市萩原町古関、飛騨フォレスト 
  • 枕に詰められている直径約7ミリの東濃ヒノキのチップ 

 日本三名泉の下呂温泉を擁する岐阜県下呂市は、市域の9割を山林が占める。同市のふるさと納税返礼品として、最近人気が高まっているのが「ひのき枕」だ。

 ひのき枕は、同市萩原町古関の飛騨フォレストが作っている。地元のヒノキを使った「ひのき畳」のメーカーだったが、畳の需要減少に対応し、畳を使ったベッドなどの家具を生産している。今井康徳社長(49)は「枕は寝具つながりで始めた」と話す。

 県産の銘木「東濃ヒノキ」を使用。直径約7ミリのヒノキのチップを縦約30センチ、横約45センチの網状のカバーに詰めた枕だ。固めの枕を好む人に合うといい、リラックス効果があるヒノキの香りに包まれて眠ることができる。ヒノキには防虫、防ダニの効果があり、湿度を調整する機能もある。香りを持続させるためのひのきオイルも付属する。

 ヒノキをサイコロ状にしたチップを丸めるというシンプルな商品だが、開発や生産には手間が掛かり、「簡単には作れなかった」と振り返る。チップを研磨し丸める機械を試作したところ、「思ったように丸まらなかった」。数カ月かけて試作を繰り返し、ようやく満足のいく形状になったという。

 チップの7ミリという大きさは、枕としての心地よさと加工のバランスを取った。細かくなれば気持ちよい枕になるが、加工は困難になり、使用する木材の量もかさむ。逆に大きければ加工はしやすい。「一手間をかけて商品の差別化を図った」という。

 木材の乾燥も、加熱する効率のいい人工乾燥でなく、時間をかけて天然乾燥させることで、ヒノキに含まれる香りや成分を保つ。製材した板を自社で乾燥させて裁断して研磨する。

 市がふるさと納税の返礼品に注力したのに加え、インターネット通販大手アマゾンがテレビCMで紹介したことも重なり、一気に人気が広がった。月に生産できる数量は限られるが、今井社長は「県産材を使い、雇用にも微力ながらつながっている。今後も地域に貢献していきたい」と話す。

カテゴリ: くらし・文化 経済



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