大阪ニュース
2021年12月5日
AORという略称をご存じだろうか? アダルト・オリエンタル・ロックンロールの事で“大人のアジア育ちロック”を指す。一世を風靡(ふうび)した山下達郎や大滝詠一をはじめ、古くは「ロックンロール!」の決めゼリフで知られた内田裕也までたどり着く。名古屋出身の坂本つとむ(58)は和製ロックを歌い続けて40年近い。11月に出た新曲「LOSTプロポーズ」は人生を振り返る大人のラブソング。昭和の香りが胸に染みる。
アコースティックギターを抱えポーズを決める坂本つとむ=大阪市中央区の心斎橋 |
音楽評論家、富澤一誠がプロデュースした大人のための音楽レーベル「エージフリー・ミュージック」からシングルCDとして発売。坂本と同世代になればしみじみと思い出すに違いない淡い恋の思い出。かつて愛しながらとうとう言い出せなかった女性への一言を振り返った夢のような瞬間を描いている。
本人はまったく意識していないが、聞き込むとどこか矢沢永吉をリスペクトした歌声が心に入ってくる。水を向けると、坂本は深々と頭を下げ「恐れ多いです」と恐縮した。この世代のロックンローラーにとって、矢沢は神にも等しい。今も矢沢やジョニー大倉を生んだ「キャロル」のコピーバンドが数多く活動し、ライブハウスではファンが名曲に酔いしれる。坂本もコツコツと年間400本以上ライブハウスを回り、ロックを歌い続ける。
メジャーデビューしたのが27年前。ゲーム音楽や映画主題歌、ラジオDJと活躍の場を広げているが、軸足はどこまでもライブのロック。超の付く阪神タイガースファンで、王者ジャイアンツでも、故郷ドラゴンズでもないところに反骨魂がのぞく。
夢は関心が高まっている台湾やタイなどアジアへの活動拡大。「日本のロックンロールの素晴らしさはきっと受け入れてもらえる」とパッと表情が輝いた。
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