自宅で挑戦ふるさとの味
長野名物のそば。もともと平安時代、修験場として栄えた戸隠に僧の携行食としてもたらされたもので、当初は水に溶く程度だったと考えられている。お湯でこねる「そばがき」になり、現代はそば切り(麺)をゆでて食べるのが主流になった。県内では、夜食などにそばがきを出す家庭もあるという。
でんぷんは水と一緒に加熱すると、糊化(こか)という水分子が適度に入り込んだ消化がよい状態になる。洋の東西を問わず、麺にしてゆでる方法が行きわたったのは、均等に加熱するベストな方法だからだろう。一方でつるつるっと吸い込むと、せっかくの食材が素通りしてもったいない。そばがきならば、香りや味をしっかり確かめられる。
さて、いきなり湯を加えると、ダマになって、熱が偏り、食感も消化もよくない。長野県を地盤とするスーパー「ツルヤ」の店頭で配布している「いきいきレシピ」に従うと、料理は素人の記者でも簡単に軟らかいそばがきが作れた。
レシピを監修する、丸子中央病院(上田市)の山田康司シェフ(56)は「軟らかいそばがきは、食感もよく、スープと絡みやすい」と話す。
そばがきをお椀(わん)によそい、好きなスープや薬味を乗せる。長野っぽさを出すならキノコを入れたそばつゆがおすすめだ。ネギ、のり、大根おろし、納豆などはお好みで。
ねったものに汁をかける料理は、山田シェフによると小麦粉の「すいとん」のほか、ドイツではジャガイモの団子料理「クヌーデル」、イタリアには団子状のパスタ「ニョッキ」などがあるという。有名フランス料理店「クイーン・アリス」出身の山田シェフは「そばがきは、クリームシチューやカキ鍋の汁も合う」と話す。アレンジも楽しめそうだ。(原田成樹)
【材料】(2人分)
だしパック 適量
みりん 50ミリリットル
カットエノキ 90グラム
シメジ 100グラム
しょうゆ 小さじ2~3杯
そば粉 100グラム
薬味(大根おろし、ネギなど) 適量
水 900ミリリットル
【作り方】
①みりんを鍋に入れて沸かし、アルコール分を蒸発させて⅔くらいの量にする。
② ①に、だしパックと水500ミリリットルを加えて沸かし、弱火で5分煮る。
③ ②にカットエノキとシメジを加え、2~3分煮て火を止め、しょうゆを加え、キノコのだし汁にする。
④電子レンジにかけられるボウルにそば粉、水200ミリリットルを加え、泡立て器でダマがなくなるまでよく混ぜる。さらに水200ミリリットルを加え、よく混ぜてラップをする。500ワットで4分加熱し、ラップを外してしゃもじか木べらでよく混ぜる。さらに500ワットで3分加熱し、よくまぜると軟らかいそばがきができる。
⑤そばがきを器に盛り、キノコのだし汁をかけ薬味を乗せる。
=(自宅で挑戦ふるさとの味)おわり
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