新型コロナウイルスの感染防止策として推奨されてきたマスクの着用が13日、緩和された。着脱は原則、個人の判断に委ねられ、県内の観光地や公共施設でも、マスクを外して過ごす人々がいた。一方で、3年にわたるマスク生活で対応の切り替えに戸惑う声もあった。
魚介類や土産品などを扱う約60店舗が並ぶ八戸市の八食センターでは、12日中に客へのマスク着用を呼びかける貼り紙を全て撤去。13日からは1時間に1回行っていた注意喚起の館内放送も取りやめた。ただ「食」を扱う施設であるため、販売促進課の村上玲央さん(24)は「マスクを着けたお客様が不安にならないよう、従業員の感染対策はしばらく続ける」と話す。
13日にマスクを外して買い物をした市内のパート従業員の女性(55)は「マスクは息苦しかったので、外して堂々と歩けるのがうれしい。買い物も、食べ物の香りを感じながらの方が楽しい」と喜んだ。
青森市の県営浅虫水族館でも13日、貼り紙や館内放送で促してきたマスク着用の呼びかけを全てやめた。しかし、この日の来館者のほとんどはマスク姿で展示を楽しんでいた。福島県郡山市から訪れたパート従業員の今関涼子さん(45)は「マスクを着けるのに慣れているので、急に外すと違和感がある。室内では、しばらくはマスクをするつもり」と述べた。
水族館では、職員にマスク着用を義務づけていたが、今後は一人で事務作業をする場合などに限って外すことを認める。少しでも感染リスクがあればマスクを着けるよう求めており、広報担当者は「着用が個人の判断になっても、館内の光景はすぐには変わらないのではないか」とみる。
対応を検討中の施設も多い。
世界文化遺産「北海道・北東北の縄文遺跡群」の構成資産の一つ、青森市の三内丸山遺跡では、県の通知を受け、今後、マスク着用についての方針を決める。「世界遺産効果」のためか、今年度は来訪者は2月末までに約19万3400人と、コロナ禍前の2019年度1年間を上回っている。着用緩和により、職員はさらなる伸びを期待する。
市内の合浦公園や野木和公園では、管理する市がこれまで利用者にマスクの着用や利用時間の短縮、飲酒・バーベキュー・カラオケの禁止を求めていた。国土交通省からは都市公園の利用緩和に関する通知が届いており、市は方針変更を検討する。
13日午後に合浦公園でマスクを外して友人と散歩していた平内町の会社員、滝本魁さん(20)は「買い物や仕事をするときは感染が怖いのでマスク着用を続ける。だけど気心の知れた仲間と少人数で屋外にいる時は、もう着けなくてもいいかな、と思う」と話した。
からの記事と詳細 ( 脱マスク「香りも感じる」「急に外すと違和感」の声も 青森県 - 読売新聞オンライン )
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