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Monday, June 20, 2022

パリも認めた香りと飲み口 熊本・亀萬酒造の純米吟醸 日仏コンクールでW受賞 設備更新で品質が向上|熊本日日新聞社 - 熊本日日新聞

 熊本県津奈木町の亀萬酒造の純米吟醸酒「萬坊」が、フランスで開かれた日本酒コンクール「Kura Master 2022」で最高賞のプラチナ賞に輝いた。17年以来2度目の栄冠。直前に国内のコンテストでも受賞しており、関係者は「使う米や品質にこだわった酒造りが国内外で評価された」と喜んでいる。

 「Kura Master」は17年、欧州での市場拡大を目的にスタート。今年は5月下旬にパリで審査会があり、欧州のソムリエらが参加。ワイングラスで試飲し、100点満点で評価した。亀萬酒造は20年にも金賞に輝いている。

 受賞した「萬坊」は、水俣市の越小場地区で栽培した酒米を使用。すっきりとした飲み口と柔らかい香りが特徴で、主力商品として国内だけでなく香港や台湾にも出荷している。竹田珠一社長(69)は「海外向けに造ったわけではないが、フランス人に好まれる味のようだ」と話す。

 国内のコンテストに出品したのは純米吟醸酒の「亀萬九号酵母」。津奈木町の契約農家に生産を依頼した酒造好適米の代表格「山田錦」を使っている。後味が良くフルーティーな香りに仕上げており、312点の応募の中から次点の金賞に選ばれた。

 同社が国内外で賞を獲得するようになったのは、5年ほど前に製造設備を更新してから。米の適切な吸水のほか、こうじの温度管理やタンクの効率的な冷却が可能となり、品質向上につながったという。

 「九号酵母」は杜氏[とうじ]を務める竹田瑠典[りゅうすけ]専務(36)が手がけた。昨年は初めて辛口の純米酒も開発。「地元農家の協力があってこそ、高品質の酒造りができる。国内外での受賞は地域全体にとっての励み。熊本の酒として、さらに認知度を上げたい」と語る。(鎌倉尊信)

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